高齢者の親の運転が危険です! やめされることはできますか?
高齢者による交通事故は、年々ニュースになるような重大事故が増えてきています。自宅の壁にこすったという程度であれば問題ないですが、歩行者を巻き込むような事故であれば相手の命にかかわり大変な事態になってしまいます。
そこで、高齢者の親が心配な人のために、運転をやめさせるための方法を紹介していきます。
高齢者ドライバーの事故は増えている
交通の便が悪く、車が必要だという人は、高齢者であっても運転せざるを得ないという状況の人も多いのではないでしょうか。また、核家族化がすすみ高齢者のひとり暮らしということも珍しくなくなってきました。
そのため、車の運転をしている高齢者が重大な事故を起こすというニュースが、珍しくなくなってきました。
親がひとり暮らしで離れたところで暮らしていると、高齢者ドライバーによる事故のニュースを見る度に不安になる人もいるでしょう。
できれば、免許を返納して欲しい!
そのように願う家族も増えているのではないでしょうか。
しかし、家族が説得をしても運転をやめないという高齢者が多いため、家族はどのようにして運転をやめさせるのかを考える必要があります。
警視庁のデータによると、高齢者運転者による事故件数は増加し続けています。
実際に2017年の高齢運転者による事故の発生率は全体の17.9%となっていて、およそ2割近い件数が高齢者による事故となっています。また、その原因がわき見や考えごとなどによる「発見の遅れ」が83.5%、続いて「判断の誤り」「操作ミス」などとなっていて、瞬間的な判断力の低下や集中力の低下が事故原因となっていることがわかります。
警視庁「防ごう!高齢者の事故!」
高齢者の運転はなぜ危険なの?
高齢者ドライバーは増え続けていますが、高齢者ドライバーには若年層の運転者にはない事故原因が多数あります。高齢者の運転がなぜ危険なのか、具体的に確認していきましょう。
自分は大丈夫という過信が強い
高齢者ドライバーの大きな特徴として「運転に自信がある」という人が若者よりも多い傾向にあります。そのため、高齢者ドライバーによる事故のニュースを見ても「自分は大丈夫」と思う人が多いようです。
また、長年運転をしてきたというプライドもあり、まわりが運転をやめるように説得しても聞き入れてもらえないというケースが多いという現状もあります。
身体能力の衰えを認識していない
加齢とともに判断能力も身体能力も低下しています。
そのことに気づかない高齢者が多く、危うく事故になるところだったというような状況にも気づかずに運転を続けている人も多いようです。
自分で自分の運転を確認することはできません。そのため、実際に大きな事故を起こしてからそのことに気づく人も多いですが、それでは遅いということを認識してもらわなくてはなりません。
認知症などの病気になっている可能性
高齢者ドライバーの事故の原因のひとつに、認知症が原因ということも少なくありません。
認知症は軽度のものは家族でも気づかないことが多いようです。
特に親から離れて暮らしていると、親が認知症になっているか分からないことも多いでしょう。まわりには普通に見えても、認知症になっていると明らかに判断能力が低下します。
突然、運転操作の方法が分からなくなることもあるでしょう。そのような人に運転をさせることがないように、親の様子は定期的に確認するようにしましょう。
高齢者に運転をさせないための国の取り組み
高齢者ドライバーによる事故が増えていることもあり、高齢者ドライバーへの対策を国をあげて取り組みはじめています。どのようなものがあるのか、確認していきましょう。
高齢者ドライバーのみ対象となる免許更新時の検査
免許の更新制度は以前とは違うものとなっています。
現在、75歳以上の高齢者ドライバーが免許を更新するためには「認知機能検査」と「高齢者講習」を受けなくてはなりません。
認知機能検査には下記の3つの検査があります。
1.「時間の見当識」
検査時の日にちと曜日、時間などを答える検査
2.「手がかり再生」
16種類の絵を見て覚えて回答する検査
3.「時計描画」
時計に指定した時刻の針を描く検査
3つの検査の結果によって、その後の対応が違ってきます。
◇「記憶力・判断力は心配ありません」→高齢者2時間講習を受けたあと免許更新
◇「記憶力・判断力が少し低下しています」→高齢者3時間講習を受けた後免許更新
◇「記憶力・判断力が低くなっています」→臨時適性検査の受検、または医師の診断書が必要→認知症と診断された場合は免許停止
このような認知機能検査をクリアしなければ、高齢者が免許を更新することができなくなっています。
免許証「自主返納」のすすめ
「運転に自信がなくなった」「運転をやめるように言われた」などの理由により、免許証を警察署に自主的に返納できる制度があります。
免許証の返納は、各警察署や運転免許試験場などで可能です。
また、免許証を返納したあとは、「運転経歴証明書」を発行することができるので、免許証がなくなっても本人確認書類として利用することができます。
ただし運転経歴証明書の発行は免許証返納後5年以内となっているので、期間が過ぎないように注意が必要です。
運転をやめたくない高齢者ドライバーの心理
高齢者運転者が自分で運転を辞めないという心理はどのようなものなのか、若者にはとても理解できないかもしれません。
高齢者が運転をやめるということは「衰えている」ことを自ら認めることになります。高齢者の中には、自分が高齢者だということを認識したくない人も多く、そのような人ほど免許証の自主返納に応じない人が多い傾向にあります。
またそれ以外にも、車を運転しなければどこにも行けないような地方に住んでいる人も免許証を返納できない理由になります。
車に乗らなければ買物に行けないとなると、運転に自信がなくても乗らざるを得ないということになってしまうのです。
高齢者に運転をやめさせる方法6選
高齢の親が運転をしているという人にとっては、高齢者ドライバーの事故のニュースを聞くたびに、他人事ではない気分になるのではないでしょうか。
大きな事故、特に人身事故などを起こす前に、高齢者に運転を辞めさせる方法を考えてみましょう。
ネット通販を教えてあげる
高齢者ドライバーの中には、運転しなければ買物に行けないような地域に住んでいる人も多いようです。そのような人に「運転をやめろ」といは言いにくいかもしれません。
しかし、今ではお店に行かなくてもネットで買物をすることができます。
洋服や雑貨などはネットショッピングで、食材などはネットスーパーを利用するなど、出かけなくても食材などが届く方法を教えてあげることで、車を運転する機会が減り、運転をやめるきっかけになるかもしれません。
高齢者教室などをすすめてみる
運転をやめることで楽しみが減ると考える人がいるかもしれません。そのような人には、高齢者が集まる習い事などをすすめてみましょう。
交友関係も広くなり、楽しみごとが増えることで運転にこだわらなくなるかもしれません。
デイサービスも利用してみる
高齢者には「デイサービス」を利用するという方法もあります。デイサービスと聞くと体の不自由な高齢者をイメージするかもしれませんが、デイサービスを利用するのはそのような人ばかりではありません。
囲碁や将棋、マージャンができるところや、中にはパチンコができるデイサービスがあるなど、高齢者が楽しめる場所を提供しているところも増えています。
デイサービスは送迎付きのものも多いため、車を利用せずに送迎してもらえるというメリットもあります。
親の知人に説得を頼む
高齢の親に子供が説得しても、まったく聞き入れてもらえないというケースも多いようです。子供が言っても聞かない場合には、高齢の親の知人に説得を頼むという方法もあります。
特に免許の返納をしたという知人がいれば最適です。自身の経験を交えて説得してもらえれば、子供が言うよりも案外素直に応じてくれる場合もあるでしょう。
かかりつけのお医者さんに説得してもらう
子供の言うことを聞かない親でも、医者の言うことは聞くという人も少なくありません。そのような場合には、かかりつけの長い付き合いのお医者さんに免許の返納を説得してもらえるように頼むという方法もあります。
ただし、お医者さんの言うことなら聞くという人でなければ、あまり効果がないかもしれません。
探偵の高齢者見守りサービスを利用する
高齢者の親との関係を悪くしないように運転をやめてもらうには、親が納得するような説得をすることが効果的です。
しかし、一緒に車に乗ったときに運転が危なかったと伝えても、「そのときだけ調子が悪かっただけ」と言われて煙に巻かれてしまう可能性があります。
そこで、そのように逃げられてしまわないように、運転を外から撮影して見てもらうと非常に効果的です。
最近では、探偵事務所による高齢者の運転を撮影してくれるサービスがあります。
車がふらついているような運転を行っているシーンや、車線変更や右左折のときに、二輪車や歩行者をしっかり確認ができていないようなシーンをじかに見せることで、危険運転の証拠があるために納得してくれるケースが多々あります。
運転の撮影を探偵に依頼することは、あまり知られていないため違和感を持つ方もいるかもしれませんが、探偵は調査で尾行をしながら撮影することに慣れています。
したがって、高齢者の親の運転を撮影することも高い精度で行なってくれるのです。
運転を強引にやめさせるのは逆効果
家族に高齢者がいて運転をやめさせたい場合で、手っ取り早く対処したいときには高齢者のふだん使っている車を処分してしまうことがあります。
免許証を返還することは、本人の意思がなければ行なうことができませんが、車の処分は身内であれば行なうことができるので、家族の高齢者に気づかれずに行なえます。
車を勝手に処分してしまうという方法は逆効果になってしまう可能性もあります。
高齢者の親が車を必要としていたり、車を運転することが趣味や生きがいになっていたりする場合は無理やり車を売ることでは解決できないケースがあります。
車の運転を必要としている高齢者の親から、運転能力が落ちているからといって、無理やり車を処分してしまうことは、親の生きがいを奪ってしまったり、家族の関係を悪くしてしまったりする原因になってしまうでしょう。
高齢者の調査におすすめの探偵事務所は?
全国的に高齢者の運転や動向を調査することで、事件が起こる前に未然に防ぐことを推進している探偵事務所が多くあります。
その中でも高齢者の見守りや運転調査は、第一探偵事務所が特に力を入れているためおすすめです。
第一探偵事務所は、業界でもいち早く高齢者の見守り調査に乗り出しています。調査の質も高く危険な運転などを見逃さずに調査してくれます。
調査内容も相談者に合わせたメニューがあるのも、おすすめのポイントです。例えば、車の運転だけを調査してもらいたい場合は、調査時間を短くして調査費用を安くできます。
また、車の運転以外にもご近所関係や買い物中などの行動も調査して欲しい場合に、一日をとおして調査を依頼することもできます。
メニュー | 料金 | 内容 |
---|---|---|
見守り安心コース | 5万円~ | 車の運転を中心に調査 |
たっぷり1日フルコース | 10万円~ | 一日の行動を細かく調査 |
さらに、高齢者や認知症についての専門家がサポート、または相談にも乗ってくれるサービスもあります。
そして、24時間365日電話もしくはメールで相談をすることが可能となっていますので、相談や見積もりは無料ですので気軽に相談してみることをおすすめします。
高齢者の免許返納にはコミュニケーションが大切
探偵に調査をしてもらい、運転をすることが困難と判断する結果になったとします。
次にとる行動は、結果をもとに親の運転をやめさせるように説得することだと思います。このときに大切になることは、しっかりとコミュニケーションをとることです。
コミュニケーションをとらずに一方的に、危険な運転だからと運転をやめさせてしまうと高齢者の親にとって悪影響を与える可能性があります。
車を本人に内緒で処分した場合には、腹を立ててもう一度新車をこっそりと買ってしまうという本末転倒なケースもあるようです。しっかりと家族で合意の上で運転をやめさせないと、このような悪影響が出てしまうこともあります。
家族の意思を伝える
高齢者の危ない運転をやめさせるときには、家族から危ない運転をしてほしくないと意思を伝えることが効果的です。
特に孫など年の若い家族からの言葉は、心に響きやすいためおすすめです。孫と一緒に高齢者の運転に立ち会って、孫の口から「おじいちゃん(おばあちゃん)の運転怖かった」と言ってもらうのです。
孫から説得されるとあっさり聞き入れて運転をやめることが多いです。
他にも、車を持ち続けることでの維持費の負担や、公共交通機関の割引制度などの経済的な面でのアプローチをするのもよいでしょう。
免許を返納させる方法まとめ
危険な車の運転は、重大な事故につながる恐れもあるため、最悪な結果になる前に止めたいものです。同じ悩みを抱えている人も多くいるため、探偵や家族に相談することで解決の糸口となるかもしれません。一人で抱え込まず周囲と協力しながら運転をやめさせましょう。
投稿者プロフィール
最新の投稿
高齢者見守り2022年11月8日高齢者の運転は危険!?事故を減らすためにできることとは? 高齢者見守り2022年11月8日老人の運転をやめさせるには?見守りサービスを活用しよう 高齢者見守り2022年11月8日高齢者の運転免許証を返納させたい?家族はどう対処する? 高齢者見守り2022年11月8日高齢者の免許更新が厳しくなった!その背景と自主返納のすすめ