高齢の父親が運転しています。万が一事故を起こした場合の責任について知りたいです。
日本は少子高齢化が進んでいますが、それに伴って高齢者のドライバーによる交通事故が多発しています。もし自分の親が事故を起こしたら責任の所在はどうなるのかはっきりとわかっている人は少ないでしょう。
高齢の親が事故を起こしたら自分がどのような責任を取るべきなのかなど紹介します。
高齢の親が交通事故を起こす可能性はある?
近年は65歳以上の高齢者の交通事故がニュースでよく取り上げられるように、高齢者の交通事故が増加しています。アクセルとブレーキを踏み間違えたり、高速道路を逆走するなどといったケースが挙げられます。自分の親が高齢者の場合は交通事故を引き起こす可能性は決して少ないわけではないのです。
高齢者ドライバーが気を付けたいこと
高齢者のドライバーが自動車を運転するときに注意するべきことは過信を持たないことです。これまで事故を起こしていなくても体は確実に衰えていますので、どうしても反応が鈍くなってしまうのです。
また、高齢者の中には認知症の自覚がないまま運転してしまって交通事故を引き起こすこともあります。認知症が事故原因であることも多いので、高齢の親を持つ家族は親がいつもと違う行動を取っていないか注意して観察する必要があります。
物忘れが多くなった、話のつじつまが合わない、難しい話が理解できないなど認知症を疑われる症状がある場合には、早めに病院に行くことをおすすめします。。
もし死亡事故を起こしてしまった場合
高齢者の親が交通事故を引きこして相手を死亡させてしまった場合には、基本的には加害行為を行った本人に損害賠償責任があります。これは民法709条に記載されているとおりです。
刑事責任においては、過失運転致死罪で7年以下の懲役もしくは禁固、あるいは100万円以下の罰金を支払わなければいけません。民事責任においては、被害者への損害賠償を支払う必要があります。行政責任においては、自動車免許の取り消しになります。
高齢の親が交通事故を起こした!家族の責任は?
高齢者の親が交通事故を引き起こしたときに加害者本人ではなく家族が責任を負わなければならないこともあります。もし加害行為を行った本人に「責任能力がない」と判断された場合には、その家族が被害者に対する損害賠償責任を負う必要があるのです。詳しく確認をしていきましょう。
監督責任を問われる?
民法714条には「監督責任」が明記されています。高齢者の親が認知症で将来的に交通事故を起こすかもしれないと思っていたにもかかわらず、そのことを放置していた結果事故が起こったときには家族が責任を問われる可能性があります。これが「監督責任」というものです。
被害者への賠償責任
もし家族が監督義務者として認められた場合、その監督義務者は加害者の親に代わって被害者へ賠償責任を負う必要があります。事故を起こした親が認知症であるケースが多いのですが、監督義務者であるとしばしば判定される条件は親と同居しているかどうかです。
高齢の親に自動車の運転を辞めさせるには
親が高齢者で自動車の運転をよくする場合はその運転を辞めさせることも大切です。よくニュースでも取り上げられることですが、運転免許返納をさせることがおすすめです。そのためのアイデアを家族で話し合って考え出しましょう。
自分の親が運転をきちんとできるかどうかを確かめるために探偵事務所の見守りサービスを依頼するという方法もあります。親に運転を辞めさせる方法について見ていきましょう。
運転免許返納をすすめる
高齢者の親に運転免許返納をすすめることはとても重要ですが、認知症だからやめてほしいと言っても、反発して納得してはくれません。自ら運転しなくても子供たちが代わりに自動車の運転をするなど周囲がサポートをすることを強調してリタイアを検討してもらいましょう。
相手のプライドを傷つけないことがポイントです。
高齢者見守りに探偵を活用
高齢の親を説得するために探偵を活用することも1つの手段です。大手の探偵事務所である第一探偵事務所では「高齢者の見守りサービス」を行っています。探偵が一緒に乗ることはできませんが、別の車を運転して移動中の行動を見守るというサービスです。
もしここで危険運転をしていたら両親への説得材料にも使うことができます。第三者の意見なので説得力もあって運転を辞めてもらうように説得しやすいです。
トラブルにならない運転を辞めさせるアイデア
運転を無理やり辞めさせようとしてもトラブルを起こすだけです。そのため、平和に辞めさせるアイデアを考えてみましょう。1つは自動車を運転し続けることでコストがいかにかかるかを説明することです。
自動車税、任意保険の料金、車検代、ガソリン代など毎月支払っているお金はどれくらいなのかを具体的な数字と一緒に提示してみましょう。他には、運転免許の自主返納をすることで受けられる優遇措置を教えることも効果的です。
たとえば、タクシーやバスの割引券が配布される地方自治体もあります。家族でいろいろなアイデアを考え出してトラブルを防止しましょう。
免許返納後の生活を支えることが重要
自動車免許を返納するということはもう自動車を運転することができないということです。そのため、免許を返納させた後は自動車で移動する必要があるときには家族が代わりに運転してあげる必要があるでしょう。
こうしたサポートがないと、移動手段に困った親が免許がないにもかかわらず運転してしまうということも起こり得ます。免許返納をさせることだけではなく、その後の親の生活についてもきちんと考えてあげることが大切です。
高齢者の自動車事故と家族の責任まとめ
・交通事故を引き起こしたら基本的には本人に賠償責任が発生する
・加害者が認知症なら家族にその責任が生じることもある
・免許の返納をすすめることが大切
・第一探偵事務所の見守りサービスも活用する
親が高齢者の場合は運転を控えてもらって、できるだけ自主返納をすすめましょう。
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